モロッコ美容!千一夜物語で読み解く美容(1)

イスラム世界の代表的な物語アラビアンナイト(千一夜物語)。

そのなかでは、さまざまな植物や香り、化粧、ハマム(蒸し風呂)の習慣など、豊かで贅沢なイスラム美容文化が語られています。

モロッコの蒸気風呂ハマムは至福のエステサロン
アラブ地域の蒸気風呂(スチームバス)ハマムは娯楽的な公衆浴場。美容大国モロッコのハマムは日本の銭湯に近く、心身の癒しの場です。エステサロンを兼ねていて、垢すりやマッサージ、キャラメル脱毛などのエスティシャンが、美肌作りのボディケアが体験できます。

たとえば……。

荷かつぎ人足と乙女たちとの物語

バグダッドで荷かつぎをしている独身男の前に、ある日突然、美女が現れ、「ついていらっしゃい」と誘います。
夢心地で男がついていくと、女性は途中で果物屋に立ち寄り、買い物をしました。

シリアのリンゴ、オスマニ(南アジア)のマルメロ、オマーンの桃、アレッポ(シリア)のジャスミン、ダマスカス(シリア)の蓮、ナイル河のキュウリ、エジプトのレモン、スルタンのミカン、ギンバイカの実、ヘナ(ヘンナ)の花、深紅のアネモネ、スミレ、ザクロの花、水仙。

これらの品々からは、鮮やかな色と芳しい香りが想像できますよね。

シリアのアレッポ石けんで全身しっとり肌に
フランスのマルセイユ石けんの原型といわれるシリアのアレッポ石けん。オリーブオイルとローリエの石けんはもともと皮膚病用だったこともあり、とてもマイルド。美肌効果もばつぐんです。シリアの女性たちは、石けんの泡をパックにするそうです。駆虫剤にも。
ジャスミン:気分を明るくしてなめらか美肌に
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。ジャスミンはモロッコで生産されている花のひとつ。料理の香りづけに使われます。ジャスミンには抗うつ作用があるといわれ、気分を明るくします。皮膚をなめらかにする美容効果も知られています。
ロータス(蓮):美しい花の甘い香でリラックス
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。アジアでは、蓮の実や茎などさまざまな部位を食用にして親しんでいます。日本でもレンコンはおなじみの食材。幻想的な花のやさしく甘美な香りには、鎮静およびリラックスの効果があるといわれています。
キュウリでテカりを抑えて透明感のある美肌に
美容大国モロッコの手作り化粧品のレシピ。モロッコのサラダによく登場する野菜キュウリを材料にした、テカりやベタベタを解消する自然化粧品を紹介します。キュウリにはくすみを取る働きも。アルガンオイルをプラスした、簡単スキンケアで透明感のある肌に。
スイートオレンジ:弾力のある若々しい肌キープ
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。モロッコの特産のひとつはオレンジはビタミンCとBが豊富で、美容にも適した食材です。抗酸化作用と皮膚の若返り作用で知られ、シワを予防し、弾力のある肌を保ちます、頭皮を清潔にする効果も。
ギンバイカ:老化を遅らせてハリのある肌に
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。ギンバイカは英語でマートルと呼ばれ、美容効果は中世にすでに知られていました。赤い枝と白い花から作られた爽やかな香りのローション”天使の水”は、肌を引き締め、老化を防止すると人気だったそう。
タトゥーや髪染めのヘナには美肌効果や薬効も
タトゥーや髪染めで知られるヘナは、モロッコ手作り化粧品の材料として欠かせません。肌を引き締め、弾力を与えるスキンケアがあり、紫外線から肌を保護して日焼けを防ぐ作用も。ニキビや湿疹、足のひび割れ、頭痛や潰瘍などを治す医薬品としても使わてます。
ザクロ:リップふっくり幸運をもたらす赤い果実
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。ザクロは幸福をもたらすといわれ、胃や心臓の病気に効果があります。喉の渇きをいやし、消化を促進する働きも。ザクロの果皮は、粘膜を温め、ふっくりさせる作用があり、口紅として用いられます。

女性が果物屋で買った品物を籠に入れ、荷かつぎ男は後をついていきます。

次に肉屋に立ち寄り、買った肉をバナナの葉に包んで籠に入れました。
男性はそれを持って、女性についていきます。

今度は、アーモンド売りの前で立ち止まり、あらゆる種類のアーモンドを買います。

そして、お菓子屋で、レモン風味のパイやジャム、クッキーや焼き菓子など、さまざまなお菓子を購入します。

あまりの量に、「騾馬を引いてきたらよかった」と荷かつぎ男はもらすほど。

これらの買い物シーンを読んでいると、迷路のようなアラブのスーク(市場)を歩いているようで、楽しくなります。

モロッコの市場・スークで美容グッズのお買い物
モロッコの市場では、スパイスなどの食品と美容グッズが同じ店に並んでいます。アラブ諸国では、香辛料も伝統的な生薬も同じ植物であることから、一緒に扱うようになったそうです。植物や鉱物由来のコスメが、スパイス屋においてあっても、不自然ではないのです。

美女の後を、荷かつぎ男が重い籠をかついで、ひょこひょこ追いかける姿を想像するのも面白いですね。

ところで、アーモンドは、アラブ圏のお菓子や料理によく用いられる食材です。
もちろん、アーモンドから抽出したオイルは、美容と健康に欠かせないアイテム。

“あらゆる種類のアーモンド”のなかでも、スイートアーモンドが最もポピュラーです。

アーモンドのミルクとパウダーでなめらか肌に
美容大国モロッコの手作り化粧品のレシピ。健康ドリンクのアーモンドミルクを材料にしたクレンジングやパックを紹介します。アーモンドパウダーも素材としてガスールや牛乳を加えたパックに。アーモンドは炎症やかゆみを癒し、保湿効果もばつぐんです。

荷かつぎ男を伴った女性は、最後に、香りの品をどっさり買います。

ローズウォーターやオレンジフラワーウォーター、麝香(ムスク)入りのローズウォーターが入ったスプレー瓶、男性用の香りの粒、伽羅の香木、龍涎香(アンバーグリス)、麝香(ムスク)、そして、エジプトのアレキサンドリア産のロウソク。

これら全部を籠に入れ、女性は荷かつぎ男に、「籠を持ってついて来てください」と言います。

ここでは、ローズウォーターやオレンジの花水を清涼飲料水と表現しています。

ローズウォーターの日常使いで美肌と幸せ気分を
美容効果が高く、手作り化粧品の素材として欠かせないローズウォーターの効能と使い方の紹介です。モロッコはバラの生産地。ローズウォーターは日常的によく使われます。水分のバランスを整え、潤いのある肌に。シワ予防などエイジングエアにも適しています。
オレンジフラワーウォーターの美容効果と使い方
モロッコ美容の手作りコスメの素材オレンジフラワーウォーターを紹介します。ビターオレンジの花を蒸留した際にできるオレンジフラワーウォーターは、シワを薄くし、抜け毛を防ぐなどの効果があります。幸運を引き寄せるといわれ、お菓子や料理にも使われます。

商品を購入したのは、酒屋のようですが、現在のスーク(市場)によくある、スパイス専門店だったのかもしれません。

女性が買ったのは、濃厚な香りの品ばかり。
籠からは、さぞかしエキゾチックで甘美な香りが放たれていたことでしょう。

エキゾチックな香りのムスクとアンバーグリス
ムスク(麝香)とアンバーグリス(龍涎香)はモロッコやアラブの人々がに必須の“心ときめかす官能的な香り。美容効果もあり、ムスクは肌を若返らせる働きがあり、ボディオイルになります。アンバーグリスは、酔わす作用があり、媚薬として用いられることも。

これらの香りは、いまでもアラブ地域で好まれています。

大量の商品が入った籠を運び、荷かつぎ男は女性の家に招かれます。……

モロッコ美容!千一夜物語で読み解く美容(2)
モロッコ美容の手作りコスメ!中東の代表的な物語アラビアンナイト(千一夜物語)では、スーク(市場)に並ぶアーモンドやヘンナ、さまざまな芳香植物やムスクやサフランの香り、蒸気風呂ハマムの習慣など、豊かで贅沢なイスラムの美容文化が語られています。

 

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