モロッコの市場・スークで美容グッズのお買い物

はじめてモロッコ美容に興味を持ったのは、1990年代のこと。

当時、フランスでハマムというアラブ式蒸気公衆風呂がブームになっていて、女性誌などでよく紹介され、それに伴い、モロッコ美容の情報も増えました。

モロッコの蒸気風呂ハマムは至福のエステサロン
アラブ地域の蒸気風呂(スチームバス)ハマムは娯楽的な公衆浴場。美容大国モロッコのハマムは日本の銭湯に近く、心身の癒しの場です。エステサロンを兼ねていて、垢すりやマッサージ、キャラメル脱毛などのエスティシャンが、美肌作りのボディケアが体験できます。

その頃は、アルガンオイルもガスールも、どんなものなのかまったく知らず。

アルガンオイルとは?肌にも髪にもすごい効果
モロッコ手作りコスメの材料アルガンオイルの効能・効果と使い方を紹介します。アルガンオイルはアンチエイジングの理想的な美容オイル。抗酸化作用にすぐれ、保湿効果もばつぐん、肌にも髪にも使えます。オレイン酸やリノール酸が豊富で食べてもヘルシーに。
モロッコの粘土ガスールでしっとり潤い肌に
粘土(クレイ)ガスールはモロッコ美容の手作り化粧品に欠かせない素材。ガスールの効能・効果と手作りパックを紹介します。洗浄作用があるガスールはシャンプーとして使われる他、マグネシウムなどミネラルが豊富で、肌に浸透して潤いのある美肌を作ります。

でも、「なんだか良さそう」と感じたのが、モロッコ美容にはまったきっかけでした。

初めてモロッコへ行った1998年2月、モロッコ美容で使うアイテムが、町の市場(スーク)のスパイス屋で買えるのに驚き!

ローズウォーターとオレンジフラワーウォーターは飲料水のような瓶で売っているし、黒石けん(サボンノワール)は量り売りでビニール袋に入れて手渡されました。

ローズウォーターの日常使いで美肌と幸せ気分を
美容効果が高く、手作り化粧品の素材として欠かせないローズウォーターの効能と使い方の紹介です。モロッコはバラの生産地。ローズウォーターは日常的によく使われます。水分のバランスを整え、潤いのある肌に。シワ予防などエイジングエアにも適しています。
オレンジフラワーウォーターの美容効果と使い方
モロッコ美容の手作りコスメの素材オレンジフラワーウォーターを紹介します。ビターオレンジの花を蒸留した際にできるオレンジフラワーウォーターは、シワを薄くし、抜け毛を防ぐなどの効果があります。幸運を引き寄せるといわれ、お菓子や料理にも使われます。
黒オリーブが主原料のモロッコのサボンノワール
美容大国モロッコの手作り化粧品のレシピ。モロッコの伝統的なサボンノワール(黒石けん)を材料にしたスキンケアを紹介。オリーブオイルと黒オリーブの実が主原料のクリーム状石けんは、ヨーロッパで注目されています。垢すり、ガスールパック、全身パックなど。

コホル(マスカラ&アイライナー)もアケール(口紅&頬紅)から、ガスール、ヘナ(ヘンナ)、軽石、垢すり手袋まで、市場のスパイス屋で全部そろうのです。

アラブ美容のアイメイクは黒アイラインでキメる
アラブ地域のアイメイクは、くっきり引いた黒のアイラインが特徴。メイクアイテムは「コホル」と呼ばれる黒い粉アンチモンで、細い棒につけて、アイライナー&マスカラとして使います。目のトラブルの薬効もあり、古代エジプトではアイブラックの目的で用いたそう。
モロッコの魅惑的な赤リップは幸運を引き寄せる
モロッコの植物メイクアイテム! モロッコの伝統的メイクは、黒いアイメイクと赤のリップ&チークがポイント。レッドは幸せをもたらす色といわれ、モロッコの女性たちは、粘土製などの容器に入った練紅「アケール」で、印象的なリップやチークに仕上げます。
タトゥーや髪染めのヘナには美肌効果や薬効も
タトゥーや髪染めで知られるヘナは、モロッコ手作り化粧品の材料として欠かせません。肌を引き締め、弾力を与えるスキンケアがあり、紫外線から肌を保護して日焼けを防ぐ作用も。ニキビや湿疹、足のひび割れ、頭痛や潰瘍などを治す医薬品としても使わてます。

「美容専門店」を覗いてみたい、と行ったのが、マラケシュの「スパイスのバラダイス」という店名のショップ。

ガランとした殺風景な店内で、壁に備えた棚にはハーブやカラフルな粉が入った薬瓶がびっしり。

中央のテーブルに見本品がおいてあり、店員が説明してくれます。

店員は男性で、どち らかというと”美容”とは縁がない雰囲気…。

説明を聞いても、耳慣れない単語が多く、よくわからかったのですが。

試しに購入したのは、湿疹に効くというサフランとアルガンオイルの軟膏、鼻づまりを治すカユプテオイルの軟膏、アルガンオイル、レモンオイル、ローズオイル、アンバーなど。

サフラン:鮮やかな赤いスパイスは若返り効果も
美容大国モロッコの手作りコスメの材料となる植物の紹介です。”健康の花”とも呼ばれるサフランは、鎮痛や鎮静などの作用があり、昔から医薬品として知られていました。独特な香りと黄色に色づく貴重な料理用スパイスで、若々しさを保つ美容効果もあります。

やせるお茶も買いました。
バラの花、オリーブおよびユーカリの葉をブレンドしたハーブティー。
飲み方も教えてもらったのですが、残念ながら、効果はみられませんでした~。

ローズ:美肌と癒し効果にすぐれた「花の女王」
美容大国モロッコの手作りコスメの材料となる植物の紹介です。繊細な香りのバラは美容効果も高く、収れん作用があり、敏感肌や傷んだ肌に適しています。保湿効果が高く、きめの細かい美肌を作ります。バラを漬けて作ったリッチなハーブオイルは入浴後のお手入れに。
オリーブ:健康にも美容にもうれしいオイル
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。オリーブの葉には殺菌作用があり、傷口の消毒に。オリーブオイルはオレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラル、スクワランを含み、皮膚細胞の再生を活性化し、血液の循環を改善。
ユーカリ:殺菌力と傷を早く治す力で健やか肌に
美容大国モロッコの手作り化粧品の材料となる植物の紹介です。すががしい香りのユーカリは、殺菌、抗感染、癒着作用にすぐれ、傷ややけどを早く治します。樹液や葉の煎じ液は、ニキビや皮膚病などに効くといわれ、症状がやわらぎます。部屋の殺菌や虫よけにも。

あれから20年。

2010年の5月末、モロッコのラバトに行ってきました。

短時間でしたが、旧市街のスーク(市場)で伝統的なモロッコ美容アイテムを物色したり、洒落たオーガニック系ショップの製品に目が釘付けになったり……。

モロッコにあるような、食料品とコスメが並ぶ店は、日本ではあまり見かけません。

こうした店は、アラビア語でアッタールといい、かつてはアラビア医学の知識を備えた薬種商でした。
もっと時代をさかのぼると、中国、インド、アラビア半島などで香辛料の交易を行っていた商人だったのです。

香辛料も伝統的な生薬も、そもそもは同じ植物ということもあり、一緒に扱うようになったそうです。
ですから、植物や鉱物由来のコスメが、スパイス屋においてあっても、不自然ではないのです。

スークを歩いていたら、こうした材料ばかりが所狭しと並んで5軒ばかり集まった一角を発見しました。
「アルガンオイルが安いよ」「乾燥肌にはこのクリーム!」「これは髭剃り後の止血に効果的」などと説明してくれるのは、ふつーのオジさん。

野菜を買うように、オジさんと相談しながら美容材料を手に入れるというのが、モロッコの美容ショッピングの楽しみです。

スパイス屋の店主たちは、香辛料や薬草の知識を持ち、客の相談にのってくれます。
たまには「?」ということもあるのですが、行くたびに新しい発見ができる場所です。

アラブ地域は植物療法の生誕地ともいえ、ハーブやスパイスが日常生活に密着しています。

モロッコも、料理や美容をはじめ、衣食住にハーブやスパイスを取り入れています。

スークでもハーブ&スパイス屋は大人気。

ラバトのスークで見かけた店には、大勢の人がむらがっていました。
新鮮なミントが山積みされ、数種のハーブが店いっぱいに並びます。

ペパーミント:気分と肌のリフレッシュに
美容大国モロッコの手作りコスメの材料となる植物の紹介です。ペパーミントは”栄光の香り”の植物といわれ、古代から人々に愛されてきました。メンソールが豊富で、頭痛を解消し、心身を軽快にする作用があります。収れん、殺菌、リフレッシュ効果で美容にも。
お茶文化を大切にするアラブの人気ハーブティー
お茶はアラブ地域の重要な文化。昔からハーブやスパイスは医療や料理に使われ、いまでもさまざまなハーブを日常的に楽しんでいます。ハーブティーは身体の不調だけでなく、精神のバランスを整える働きがあります。モロッコで人気の美と健康にいいお茶を紹介。

店の人にあれこれ質問していたら、買い物客の女性にクスクス笑われてしまいました。
「そんなことも知らないの?」と思ったかもしれません。

ハーブを活用するモロッコ美容は奥が深いのです。