ペパーミントは「栄光の香り」の植物といわれ、古代から人々に愛されてきました。
古代ローマの女性たちは、口臭を爽やかにするために、生のペパーミントと蜂蜜を練り上げたものを食べたといいます。
アルジェリアなどの国では、ベルトやスカーフにペパーミントの若芽をしのばせる女性もいるそうです。
モロッコでも、日常生活に欠かせないハーブ。
料理にも使われ、ミントティーは、マグレブ(モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビアなど北アフリカ)の日常的な飲み物です。

ペパーミントは、消化促進の働きや、心身を元気にする作用があります。ミントティーはおいしいだけでなく、こうした効能からも、愛飲されています。
モロッコのスーク(市場)には、新鮮なペパーミントが山積みで売られています。

ペパーミントの美容効果
また、メンソールが豊富なペパーミントには、収れん、殺菌、リフレッシュ効果があり、美容にも用いられます。
ペパーミントのインフュージョン(浸剤)のローションは、肌の荒れを鎮め、なめらかにする働きがあります。


フェイスケアだけでなく、ヘアケアの効果も。

血行を促進する働きもあり、入浴剤としても用いられます。


ペパーミントの強く刺激的な香りは、美容業界でも人気で、歯磨き粉などの口腔衛生、髭剃り、入浴などの製品に多く使用されています。


ペパーミントの効能
鎮静作用もあり、精神的な疲労や抑うつに効果があるといわれています。緊張を和らげ、悲しみを癒すことでも知られています。


心身をリラックスさせるだけでなく、強心・刺激作用にすぐれ、心身を軽快にする働きもあります。

また、ペパーミントは、消化を促進し、食べ過ぎや飲みすぎなどの胃痛や腸の不調を改善します。胸焼けや吐き気などの症状も緩和してくれます。
咳や気管支炎、鼻づまりといった症状にも有効です、さらに、消毒作用でも知られています。
さらに、ペパーミントは、脳の働きを活性化し、集中力を高めてくれます。
頭痛を解消する効果が期待で、乗り物酔いの予防にも向いています。
ペパーミントの特徴
ペパーミントは、土の下にしがみつくように張った長い根茎をもつ、生命力の強い植物です。茎は30~50㎝の高さで、ギザギザの切りこみが入った楕円形の濃い緑色の葉をつけ、紫がかった花をつけます。
原産と生息地
中国が原産だが、現在では、北米、日本、フランスなど世界中で栽培され、特に地中海沿岸地域で多く栽培されています。ヨーロッパにもたらされたのは、18世紀になってからだが、現在では野生で生息しています。
学名:Mentha Piperita
科名:シソ科
使用部位:葉
開花時期:7月~8月
収穫時期:開花前


