サフランは「健康の花」とも呼ばれ、昔から医薬品として用いられていました。
古代エジプトでは、神官が禊をする際に、サフランを芳香エッセンスとして使用していたそうです。
サフランは、健康を促進する薬用植物として使われてきました。
現在では、サフランの効能が科学的に認められ、胃のトラブルや高血圧、月経前症候群(PMS)、記憶障害、咳などを改善することがわかっています。
私たちがよく目にするサフランは、鮮やかな紅色の花の雌しべの柱頭部分。芳香成分のカロテノイドの一種のクロチンを含むこの柱頭を乾燥したものです。
サフランの黄色い雄しべは水に溶かすと明るい黄色かオレンジ色になり、染料として利用されます。
サフランは高級品で、昔は上級階級のみがサフランで染めた布をまとうのを許されていたとか。
『千一夜物語』にも、贅沢な品として、サフランはたびたび登場します。
写真のサフランは、ドバイの市場で購入したハート型の小さな容器入り。値段は忘れてしまいましたが、他のスパイスに比べてやはり高めでした。
高価なサフランは、女性たちのあこがれのハーブ。
独特な香りと黄色に色づく貴重なスパイスは、モロッコでは料理にもよく使われます。
サフランの特徴
地中海沿岸、西アジアが原産といわれ、現在は、ギイラン、アフガニスタン、トルコ、リシャ、モロッコ、スペインなど多くの国で栽培されています。
高さが20~30㎝ほどに達する多年草。1株に4つほどつける花は、3本の深紅色の柱頭をもちます。
学名:Crocus sativus
科名:アヤメ科
使用部位:めしべ
開花時期:5月~7月
収穫時期:開花中
有効成分:
クロセチン
クロシン
サフラナール
ビタミンB2
サフランの肌と髪への美容効果
サフランは抗酸化作用など美容効果の高い成分を含み、
抗炎症作用や皮膚再生作用があるといわれ、荒れた肌を改善するのに役立ちます。
また、若返りの効果があるといわれ、クレオパトラは、サフランで若々しさをキープしていたといいます。また、恋の媚薬として、お風呂をサフランで香りづけしていたそうです。
鮮やかな紅色の雌しべは、口紅の材料にも用いられます。
サフランの肌と髪への使い方
サフランは、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
スキンケア
荒れた肌とひび割れた唇を回復します。
サフランの効能
サフランは、カロテノイドの一種であるクロセチンとクロシンを含み、抗酸化作用、抗炎症作用、抗けいれん作用、抗うつ作用、抗統合失調症作用、抗アルツハイマー作用、抗炎症作用などが認められています。
鎮痛や鎮静、血行促進などの作用でも知られ、月経前症候群(PMS)や更年期障害の改善にも効果があるといわれています。