カモミールは昔から親しまれているハーブです。
数種類ありますが、ハーブティーとしてよく飲まれているのはジャーマンカモミール、アロマテラピーの精油として知られているのはローマンカモミールです。
伝統医療では、ローマンカモミールのハーブティーやインフュージョン(浸剤)が使われてきました。
冷たいハーブティーは、胃の衰弱を癒すために飲まれていました。
一方、温かいハーブティーは、風邪のひきはじめの悪寒を感じたときに、発汗促進や嘔吐を軽減する薬として服用されました。
また、月経困難症の痛みの緩和や、鎮痙剤、鎮痛剤にも利用されます。
ローマンカモミールの花のインフュージョンは、フェノール酸、クエン酸やフマル酸といった有機酸を含み、ハーブティーで飲んだり、スキンケアやヘアケアに使われます。
ローマンカモミールの花の抽出物や精油は、ヘアケアやスキンケア製品に多く使用されています。
ローマンカモミールの特徴
西ヨーロッパが原産といわれます。北アフリカのアルジェリアやモロッコ、ヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツなど多くの国、オーストラリアやニュージーランドなど、世界中で栽培されています。
ローマンカモミールは草丈が低く、カーペット状に横に広がる多年草の植物です。ジャーマンカモミールに似ていますが、花は大きめで、黄色の中心部分が平らです。
学名:Anthemis nobile L.
科名:キク科
使用部位:花
開花時期:5月~9月
収穫時期:6月~
有効成分:
フラボノイド(アピゲニン、ケルセチン)
フェノール酸
クマリン
精油
ローマンカモミールの肌と髪への美容効果
ローマンカモミールは、肌や髪、頭皮を健やかに保つのに役立ちます。
なかでも、ヘアケアに向いていて、ローマンカモミールは頭皮を引き締め、フケや抜け毛を予防する作用でも知られています。
ローマンカモミールのインフュージョン(浸剤)をリンスとして使用すると、つややかで輝きのある髪に仕上がります。
ローマンカモミールの肌と髪への使い方
ローマンカモミールは、花の部分の生かドライハーブ、精油という形で使うことができます。
ローマンカモミールの花の生かドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
ヘアケア
髪と頭皮を乾燥から守ります。
フケを軽減します。
抜け毛を軽減します。
ヘルスケア
目の疲れを癒します。
ハーブで目のトラブルを改善
目の疲れとたるみを解消するカモミールの湿布
ローマンカモミールの効能
ローマンカモミールの花の抽出物は、抗菌、抗真菌、抗炎症、抗酸化といった作用ばあります。
血圧を下げ、血糖値の上昇を抑制する働きでも知られ、病気のリスクを減少させます。
また、気管支拡張作用があり、咳や喘息、呼吸困難を緩和します。
ローマンカモミールに含まれるアピゲニンは抗不安作用があり、リラックス効果が期待できます。