ハーブを利用法はいくつかありますが、熱湯でハーブの有効成分を抽出する浸剤や煎剤(インフュージョン)は最も簡単です。
ハーブインフュージョンは、ハーブティーとして飲んだり、化粧水やリンスを作ったり、さまざまな使い方ができます。
浸剤は、花や葉などをティーポットにハーブと熱湯を入れて成分を抽出し、一方、煎剤は、枝や樹皮、種などを鍋にハーブと水を入れて煮だしたものです。
カモミールのインフュージョンはティーポットで抽出します。作り方はほぼハーブティーと同じ。
ジャーマンカモミールは、皮膚をなめらかにし、細胞を再生させる働きがあります。また、髪の乾燥を防ぎ、ツヤと潤いをよみがえらせ、フケを予防する効果が期待できます。
ローマンカモミールは、頭皮を引き締め、フケや抜け毛を予防する作用でも知られています。
どちらのカモミールもやさしい香りで、心身を癒し、疲労やストレスの回復する働きがあります。
さらに、目の疲れを和らげる作用でも知られます。
カモミールティーはアラブ地方ではポピュラーな飲み物。このお茶(インフュージョン)を使った疲れ目ケアを、モロッコの女性に教えてもらいました。
カモミールのインフュージョンは、化粧水、ヘアリンス、入浴剤、湿布など、さまざまな形で利用できます。
カモミール浸剤(インフュージョン)の使い方
スキンケアに
カモミールのインフュージョンは化粧水になります。
ニキビや皮膚の炎症、日焼けを鎮めるのに、ジャーマンカモミールのインフュージョン(浸剤)の温湿布を。インフュージョンにコットンなどをしめらせ、それを気になる部分につけます。
ヘアケアに
カモミールのインフュージョン(浸剤)は、傷んだ髪のマッサージローションとして使うことができます。
- シャンプー後の髪と頭皮につけ、よくマッサージします。
- 10分ぐらいそのままパックしてます。
- ぬるま湯で流してもいいのですが、そのまま乾かすこともできます。
また、リンスとして使うと、つややかで輝きのある髪に仕上がります。
ジャーマンカモミールとローマンカモミールには、フケを防ぐ働きもあります。
疲れ目のケアに
カモミールのインフュージョンの湿布は、眼精疲労を癒すケアに有効です。
優しい香りに包まれて、心もリラックスします。
目の下のクマを解消する効果も期待できます。
- コットンをカモミールのインフュージョンでしめらせ、軽く水分をしぼります。
- コットンをまぶたの上において、しばらくそのままにします。
- 数回繰り返します。
カモミールの浸剤(インフュージョン)の作り方
カモミールの浸剤は、生の花でも、ドライでも作ることができます。
ハーブティーの作り方とほぼ同じですが、熱湯を入れたら1時間ぐらいそのままにし、ゆっくり時間をかけて、カモミールの有効成分を抽出させます。
このレシピの材料
カモミール(生かドライ) … 20~30g
水 … 500ml
所要時間:20分+1時間 保存期間:1週間
保存容器と用具
計量器
ティーポット
茶こし
保存容器(500ml用以上) ※ガラス瓶は煮沸消毒してから使用しましょう
※浴室で使う場合は、割れてケガをしないよう、ガラス容器は避けましょう。
※ティーバッグ用の不織布に入れて抽出すると、茶こしを使わなくていいので楽です。
作り方
- ティーポットにカモミールを入れ、熱湯を注ぎます。
- 蓋をして、1時間ぐらいそのままにします。
- 冷めたら、茶こしでこして、保存容器にうつします。
保存方法
冷蔵庫で1週間ほど保存可能です。