日本で「髪は女の命」と言うように、アラブ地域では、「女性の美しさの半分は髪の毛で決まる」という意味のことわざがあり、美しくつややかな髪に高い価値をおいています。
女性の髪は男性を魅惑する魔力を持つといい、そうした理由から、外出のときに女性は髪を隠すようイスラム教ではいわれているそうです。
昔ながらの美しい髪とは、絹のようにしなやかな黒いロングヘア。
もちろん、モロッコなどでは最近、伝統に縛られたくないと、ショートカットやヘアカラーをする女性も増えています。
短くても長くても、どんな色であっても、女性たちのヘアケアは念入りです。
乾燥しやすい気候のモロッコでは、パサパサ髪を改善するケアが豊富です。
髪がパサつく原因は、空気の乾燥による水分不足、加齢による髪質の変化、カラーリングやパーマによるダメージ、ドライヤーのかけすぎなどが考えられます。
日頃からたっぷり水分を補給する保湿ケアを心がけ、乾燥しないよう予防することも大切です。
ハーブのシャンプーとリンスで乾燥を防ぐ
モロッコ美容のヘアケアの基本は、ハーブを使ったシャンプーとリンス。
詳しくはこちらをご覧ください。
ズボラさんにおすすめなのが、アルガンオイルのヘアパック。とっても簡単なお手入れですが、みちがえたように輝き、しっとりなめらかになりますよ。
アルガンオイルは、縮れ毛をなめらかに扱いやすくし、ドライヘアに潤いを与え、傷んだ髪を根元から元気によみがえらせる働きがあるといわれています。
アルガンオイルのパックは、シャンプー前でも後でも、効果が期待できます。
浸透性が高いオイルなので、シャンプー前のパックのほうがサラサラしたしあがりになり、シャンプー後はよりしっとり感が強めにでます。
しっとりツヤ髪を作るアルガンオイルのヘアパック
アルガンオイルは、シャンプーの前でも後でも、ヘアパックとして使うことができます。
サラサラに仕上げたい場合はシャンプー前がおすすめです。
シャンプー前のパック
- ブラッシングした後に、髪全体にアルガンオイルをつけます。
- 30分(もしくははキャップをかぶって一晩!)そのままにします。
- それからシャンプーします。
シャンプー後のパック
- シャンプー後に髪をタオルで軽くふき、湿っている状態でアルガンオイルを少しつけます。
- クシでとかして全体にいきわたらせます。
- 1時間そのままに。できれば、コットンの乾いたタオルや帽子で髪をおおいます。
- そのまま乾かします。
モロッコのヘアケアは、しっとり輝く髪に仕上げるのもさることながら、残り香にもこだわるのが特徴です。
モロッコなどマグレブ(北アフリカ)の女性たちは、クローブやパチョリ、乾燥したバラのつぼみやオミナエシ科の植物ナルドのつぼみ、麝香(ムスク)などを配合したオリーブオイルやアルガンオイルで髪に香りづけするそうです。
ハーブとオイルのパックでパサつく髪の保湿ケア
保湿効果の高いハーブ、アルガンオイルやオリーブオイル、卵黄、フルーツを使ったパックで、髪と頭皮の乾燥を防ぎ、栄養を与えて、美しいツヤ髪に。
髪の乾燥対策にローズマリー入りオリーブオイル
ローズマリーをオリーブオイルに漬けて作ったインフューズドオイルのパックは、頭皮の皮脂分泌のバランスを整え、保湿力をアップさせる働きがあります。パックだけでなく、ドライヤーで乾かす前や、髪がパサついたときにも使うことができます。
パサつく髪をしっとりさせる卵黄のパック
ローズマリーと卵黄の栄養パック
卵黄に、はちみつ、ローズマリー、スイートアーモンドオイルを加えた、パサパサの髪をしっとりさせるヘアパックです。
いちじくと卵黄のパック
保湿効果が高いイチジクと、傷んだ髪を修復する作用のある卵黄、乾燥を防ぐローズウォーターで作るヘアパックです。
電子書籍『モロッコ美容 1日使い切り手作りコスメ』でも紹介
パサつく髪にアルガンオイルとクローブのパック