セージは料理に使用されたり、ハーブティーで飲まれたり、ポピュラーなハーブのひとつです。
800以上の種類があるといわれ、料理やハーブティー、アロマテラピーで使用されるのは、コモンセージ(学名:Salvia officinalis L.)という品種です。
セージの名は、ラテン語で「安全」または「健康」を意味する「salvere」に由来しています。
古代ギリシャ人と古代ローマ人は、セージを「家庭の美徳」の象徴みなしていたそうです。
また、イギリスでセージは、尊敬、若さ、友情、健康、救い、幸せな家のシンボルとされていました。
古代ギリシャ、古代ローマ時代から、セージは食用にも使われましたが、主に薬用とされてきました。
歴史を通し、セージは、消化促進、マウスウォッシュ、ヘアリンス、のどの痛みと咳を和らげるハーブティー、防虫剤として用いられていました。
中世時代、セージは、中風、肝臓病、てんかん、のどの炎症、風邪の症状の治療に使われ、いぼ、蛇による咬み傷、発汗にも有効であるとみられていました。
コモンセージは精油を含み、抽出した精油はアロマテラピーなどで使われます。
セージの特徴
地中海沿岸とアフリカが原産で、ヨーロッパ、特に温かい多くの国で栽培されています。
日照時間の長い、乾燥した地域の石の多い土地によく育ちます。
コモンセージは草丈40~80 cmの常緑木本です。
先端付近の茎は軟毛に覆われ、白っぽくみえます。葉は長楕円形で表面に凹凸があり、色はシルバーグリーンです。夏に薄紫色の花が咲きます。
学名:Salvia officinalis L.
科名:シソ科
使用部位:全草
開花時期:5月~6月
収穫時期:開花中
有効成分:
精油(ツヨン など)
コモソル
カンファー
サルビアタンニン
フラボノイド(ルテオリン)
ロスマリン酸
カルノソール
カルノシン酸
セージの肌と髪への美容効果
セージの薬効は科学的に証明されており、美容業界でも重要な植物のひとつです。
歯磨き粉、シャンプー、発汗抑制スプレー、入浴剤など、トイレタリー製品にも幅広く使用されています。
セージは、フリーラジカルを中和する抗酸化作用があり、皮膚細胞の成長を促進し、老化のサインであるしわの発生を減らし、健やかな肌を保ちます。
ロスマリン酸が豊富で、抗炎症作用にも優れています。
カルノソールとポリフェノールの一種であるカルノシン酸を含み、日焼けによるダメージや、その他の炎症による皮膚トラブルに有効です。
また、収れん作用もあり、脂っぽくなりがちの肌や、一般的な頭皮のトラブルを改善します。
抗菌作用、抗真菌作用で知られるセージは、傷の治療を早め、口唇ヘルペスを治すのに役立ちます。
歯の健康を守るハーブといわれ、歯痛、歯肉炎、口臭を緩和する働きがあります。
セージティーは口腔内の傷、のどの痛みによいとされ、マウスウォッシュとしても使うことができます。
爽やかな香りのセージは昔から、消臭および発汗抑制作用があると信じられてきました。昔の人は、セージの葉の粉末を足にふりかけ、過剰な汗を抑えたといいます。
発汗を抑える作用は科学的に実証されています。
さらに、セージのインフュージョンを湯船に入れて入浴すると、血行を良くなり、弾力のある肌になります。
打撲や青あざを軽減する働きでも知られています。
セージの肌と髪への使い方
セージは、生かドライハーブ、精油という形で使うことができます。
セージの生かドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
セージのインフュージョン(浸剤)は、日常的なフェイスローションとして使用でき、肌の汚れを落とし、毛穴を引き締めます。
スキンケア
セージは次のような肌への効果が期待できます。
オイリー肌を改善します
ハリのある若々しい肌を保ちます
セージのガスールパックで肌に若々しさとハリを
電子書籍『モロッコ美容 1日使い切り手作りコスメ』で紹介
消臭に役立ちます
足の臭いを抑える足浴
3つのハーブで嫌な足の臭いをシャットアウト
歯肉炎を癒します
打撲や青あざを緩和します
疲労回復に役立ちます
ヘアケア
セージは次のような髪と頭皮への効果が期待できます。
頭皮の皮脂分泌を正常にします
セージの効能
セージは、知恵、長寿、記憶力アップに役立つハーブとして知られています。
セージは、血糖値を正常化する効果が期待できます。
コレステロールを減少し、心臓病のリスクを減らすのにも有効といわれています。
また、女性特有の症状に適し、生理不順を改善し、更年期の諸症状を緩和します。