メリッサは、レモンに似た心地よい香りを持つ植物で、その香りから、レモンバームとの名でも親しまれています。
「メリッサ」は、ギリシャ語で「ミツバチ」の意味します。
古代から薬効のある植物として知られ、世界中で伝統医療に使われてきました。
心身を強壮する働きがあると信じられ、「長寿の植物」と呼ばれています。
メリッサには、フラボノイドやフェノール酸など、人間の心身に有効な成分が多く含まれ、抗酸化作用、鎮痛作用、抗菌作用、抗うつ作用など、さまざまな効能が科学的に認められています。
メリッサの精油は、その香りの良さから、ヘアケアやスキンケア、特に石けんやシャワージェルといった入浴製品に使用されています。
北ヨーロッパでは、メリッサをスープやサラダ、ニシン料理などに使います
メリッサの特徴
中央アジアと北アフリカが原産で、地中海沿岸に多く、ヨーロッパなどでは栽培されています。現在では世界中でみられ、涼しい地域に自生します。
庭などで育てやすく、どんどん増えます。
メリッサは60~100㎝の草丈の多年草。長い茎に、毛でおおわれたやわらかな葉はをつけます。葉は2~8㎝の長さで、深緑のハート型です。
夏に白、黄、ピンクの花が咲きます。
学名:Melissa Officinalis
科名:シソ科
別名:レモンバーム
使用部位:葉
開花時期:7月下旬~9月上旬
収穫時期:開花前
有効成分:
テルペノイド(ウルソール酸)
フェノール酸(ロスマリン酸、コーヒー酸)
フラボノイド(ケルセチン、ルテオリン)
タンニン
精油(シトロネラ、ゲラニオールなど)
メリッサの肌と髪への美容効果
メリッサの葉は、フラボノイドとフェノール酸などを含み、強力な抗酸化作用を有しています。
そのため、老化を遅くし、若々しい肌と髪を保つ効果が期待できます。
抗炎症作用と抗菌作用にもすぐれ、皮膚トラブルを改善します。
メリッサは、ヘルペスや傷、虫刺されに有効で、全草のインフュージョン(浸剤)や、つぶした葉を直接つけることもできます。
ヘアケアにも適していて、ドライヘアにもオイリーヘアにも向きます。
また、メリッサは不安を軽減し、気分を明るくする働きがあり、葉のインフュージョン(浸剤)をお風呂の湯に加えると、リラックスします。
メリッサの肌と髪への使い方
メリッサは、生かドライハーブ、精油という形で使うことができます。
メリッサの生かドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
スキンケア
オイリー肌を改善して保湿します。
ヘアケア
ベタつく髪と頭皮を改善します。
乾燥を防いで髪をしっとりさせます。
フケを軽減します。
ボディケア
リラックして元気を回復させます。
疲労を回復してリフレッシュさせます。
メリッサの効能
メリッサは、抗酸化作用と抗炎症作用、神経システムの鎮痛および刺激作用、催眠作用、認知機能の改善、消化促進と胃腸の保護、筋肉の抗痙攣などがあります。
消化器官の痙攣や胃腸の痛み。消化不良、胃炎、吐き気といった胃腸の症状の緩和が期待できます。
また、動悸、記憶障害、片頭痛、めまい、耳鳴りなどの循環器のトラブルを改善します。
さらに、鎮静および緊張緩和作用にもすぐれ、不眠症、不安症、うつ症状、自律神経失調症を和らげる働きでも知られます。
メリッサは、月経痛を軽減し、更年期の不快な症状の軽減に役立ちます。