北アフリカのモロッコやチュニジア、アルジェリアなどの国では、投げかけられた視線ひとつで、幸運か悪運かに大きく左右されると信じられています。
歓迎のまなざしは、幸福をもたらし、美しさを与えてくれますが、敵意と嫉妬の視線は、なんとしても避けなければなりません。
そこで、悪い視線から身を守る象徴「ファティマの手」を、首の周りなどにつけます。
「ファティマの手」のペンダントやイヤリングはポピュラーで、モロッコなどでたくさん売っています。
また、意地悪な人の仕業で、運命がゆがめられ、恋愛を遠ざけられるとの考えもあり、素敵な恋にめぐりあいたい女性は、貝かクローブの首飾りを身につけるそうです。
“おまじない”ではないのですが、セクシーなムードを盛り上げる食材というものがあります。
アラブの国々では、ザクロの果皮、アーモンド、唐辛子、トリュフなど。
ザクロの果皮は、高揚感を高めることで知られています。
アーモンドは、女性の性器の形に似ていることから、多産のシンボルとされています。
唐辛子は、天使ガブリエルがモハメットに勧めたとの伝説があります。
トリュフは、高級食材の代表格で、北アフリカの原住民族ベルベルの間で知られていました。
はちみつとハリッサ(アリッサ)、トリュフのソテーは、官能的な誘惑を成功させる“媚薬”になるとか。
トリュフに刺激作用があることを証明したのは、ヨーロッパ医学や哲学に大きな影響を与えた、イラン人の医師イブン・スィーナーなのだそうです。
古代のエジプトやローマ人、ベルベル人が食べていたトリュフは、主に砂漠に自生するトリュフで、30種類あるトリュフのうちのひとつ。
このトリュフは、「terfez」と呼ばれ、日本語では「イモタケ」という種類のようです。
さて、そのソテーの作り方。
官能的なトリュフのソテー
勝負の日にお試しを!
このレシピの材料
トリュフ(イモタケ) … 適量
オリーブオイル … 少量
生クリーム … 適量
ハリッサ(チュニジアのアリッサ) … 少々
塩・こしょう … 少々
ローリエ(葉) … 1~2枚
はちみつ … 少々
作り方
- フライパンを火にかけ、オリーブオイルでトリュフを焼きます。
- 焦げ目がついたら、お皿に盛ります。
- 同じフライパンに、生クリーム、ハリッサ、ローリエの葉、はちみつを入れ、ソースを作ります。
- 塩・こしょうで味を調えます。
- このソースをトリュフにかけます。