卵は健康を維持するために必要なほとんどすべての栄養素が含まれているスーパーフード。
体にいいだけでなく、肌や髪にも栄養を与え、健やかさを保ちます。
台所にあるおなじみの卵は、手作りコスメの材料としても欠かせない食材です。
スキンケアとヘアケアにおいて、特に注目したいのが、卵の黄身、卵黄です。
卵黄の成分は、水分が約50%、脂肪が約30%、タンパク質17%。
卵黄に含まれる脂質は、リン脂質は卵黄レシチンが30%を占め、その他、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸といった不飽和脂肪酸などです。
オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸は、肌をしっとり柔らかくする働きで知られています。
また、卵黄はビタミンが豊富で、ビオチン(ビタミンH)、葉酸、ビタミンA、ビタミンDという健康な髪と同じ成分が含まれています。
今回は、肌と髪を健やかに保つ卵黄について紹介します。
卵黄の美肌効果とは?
卵黄は皮膚への浸透がよく、肌に栄養を与え、健やかな肌を保つ効果が期待できます。乾燥肌でも脂肪肌でも、肌質を改善するといわれています。
卵黄は、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸といった脂肪酸が豊富で、うるおいのあるなめらかな肌にする働きがあります。
卵黄に含まれる成分のうち、ビタミンAは、ダメージを受けた肌を癒し、皮脂分泌を抑制する働きがあり、ルテインは、肌を保湿し、ハリを与えることが報告されています。
卵黄はフェイスパックとして使う方法がポピュラーです。乾燥から守り、くすみを取り除いて、明るいトーンの肌をよみがえらせてくれます。
ただし、卵アレルギーの人は、卵を使ったスキンケアやヘアケアは避けてください。卵アレルギーではなくても、かゆみや赤みといった反応がでる場合があるので、そのときは使用を止めましょう。
生卵を食する日本では、サルモネラ菌の汚染率が極めて低いのですが、海外で卵を肌や髪につけるときは、注意が必要です。品質の良い卵を選び、清潔な場所で使うようにしましょう。
ベタつく肌にイチゴとはちみつと卵黄のパック
おいしい食材をふんだんに使った、モロッコ美容の手作りパックです。
乾燥肌に卵黄とオリーブオイルと生クリームの保湿パック
卵黄とオリーブオイル、そして、生クリームという、おなじみ食材のパックで、保湿力をアップ。
卵黄とボリジオイルのシリア風シワ予防のパック
卵黄とボリジオイルを混ぜただけの簡単パックですが、シワを目立たなくして、若々しい素肌を保つ効果が期待できます。
卵黄の髪の美容効果は?
卵黄に多く含まれる成分、ビオチン(ビタミンH)、葉酸、ビタミンA、ビタミンDは、健康な髪の栄養素とほぼ同じです。こうしたビタミンのバランスにより、卵黄が髪の成長と健康をうながすという研究結果が示されています。
また、髪の毛の大部分はケラチンたんぱく質で、卵には、髪のケラチンのもとになるたんぱく質を含まれています。
そのため、卵黄はヘアケアに最適な食材といえ、傷ついて乾燥した髪になめらかさとうるおいを取り戻してくれます。
卵黄は髪を早く成長させる働きがあり、頭皮につけると、脱毛対策や育毛促進に有効です。
ダメージヘアには卵黄のヘアパックがおすすめ。柔らかでコシのある、輝いた髪をよみがえらせます。
ヘアケアにおいても、スキンケア同様、卵アレルギーの人は避けてください(上記「卵黄の美肌効果は?」の文末参照)。
パサつく髪にローズマリーと卵黄の栄養パック
卵黄に、はちみつ、ローズマリー、スイートアーモンドオイルを加えた、パサパサの髪をしっとりさせるヘアパックです。
パサつく髪をしっとり!イチジクと卵黄のパック
保湿効果が高いイチジクと、傷んだ髪を修復する作用のある卵黄、乾燥を防ぐローズウォーターで作るヘアパックです。
電子書籍『モロッコ美容 1日使い切り手作りコスメ』でも紹介