アラブ料理はときどき食べたくなります。
以前、サウジアラビアからの留学生宅で、サウジアラビア料理カブサをごちそうになりました。
カブサはビーフ入りスパイス炊き込みご飯。
カブサ用スパイスは市販されているとのこと。
このカブサ用スパイスをはじめ、カルダモン、クローブ、乾燥ライムの粉は本国から持参したそうです。
圧力鍋にお米とビーフ、スパイス類を加え、炊いて出来上がり。
これがとても美味。
さらに、ヨーグルトときゅうりを混ぜ合わせたサラダも食卓に並びました。
こちらもさっぱりしていておいしい。
スパイスとヨーグルトは、絶妙な取り合わせです。
数年前の夏、イラク南部バスラに住む友人から、「ここ1ヶ月の気温は53度。最近やっと46、7度に下がってうれしい」とメールが届きました。
しかも、電気事情は改善されていないそうで、クーラーなしの生活とのこと。
想像を絶します。
「暑い日は冷たいバスラティーを飲むのかなぁ」と思い出したのが、バスラでよく飲まれている爽やかなレモン風味の紅茶です。
いわゆるレモンティーですが、レモンスライスではなく、ヌー三―・バスラという乾燥ライムを加えます。
日本では、乾燥レモンの名で、エスニック食品ショップで手に入ります。
この乾燥ライム、イラク料理のスープや炊き込みご飯に酸味を加える隠し味にもなります。
果皮の部分を砕いて使い、「種を入れてはダメ。苦くなるから」と友人はアドバイスしてくれました。
冷えたバスラティーはおいしそうですが、イラクでは冷凍庫で氷が作れない状況かもしれません……。
チュニジア人からいただいた、ハルヴァというお菓子も大好きです。
かなり広範囲で食されているお菓子で、中東、北アフリカ、バルカン、ロシア、コーカサス、中央アジアなどに、さまざまな形で存在しているそうです。
写真の缶入りハルヴァは、ギリシャ製で、フランス・パリ12区のマグレブ食品店で購入しました。
タヒーニ(ゴマのペースト)50%と砂糖+ブドウ糖45%、植物油、アーモンドを練って固めたタイプです。
タヒーニをベースにしたものは、ギリシャ、イスラエル、レバノン、トルコ地方で人気なのだそう。
ゴマ味のヌガー、といった食感で、素朴な甘さ。なんとなく懐かしい味がします。