モロッコのお茶の時間には、たくさんの種類の焼き菓子が並びます。
お茶の時間には、数種類出てくるので、選ぶのに迷うのも楽しみのひとつです。
モロッコの街には、いたるところにお菓子屋が存在します。
なにより面白いのは、大皿にうずたかく山のように盛ったディスプレイ。
日本でいうところの、お団子みたいです。
とにかく、モロッコ人はお菓子が大好きなようです。
ハマム(蒸気風呂)の休憩室で、ミントティーなどの飲み物と一緒に、お菓子をつまむ人たちも。
多彩なモロッコ菓子からわかる美容へのこだわり
モロッコのお菓子は、小麦粉とアーモンドパウダーが主原料のモロッコ風クッキーや、アーモンドパウダーの餡をパイ生地で包んで焼いたもの、春巻きの皮に似たブリックで包んだ揚げ菓子など、種類は豊富。
はちみつでコーティングしてあるものなど、けっこう甘くてこってりしたお菓子もありますが、個人的には、全体的に日本人好みの味だと思います。
ほとんどがふた口ほどで食べ切ることができる大きさ。
色は地味で、味も素朴ですが、お菓子の形がひとつひとつとてもユニークです。
以前、パリに滞在中、知り合いのアルジェリア人からお菓子をいただきました。
彼女のお母さんが手作りしたという、アルジェリアの家庭的なお菓子です。
同じ北アフリカのアルジェリアも、お菓子がおいしい、
生地を編んで揚げたもの、デーツ入りのスムルのクッキー、アーモンドプードルでデコレーションしたものなどなど。
いろいろな形がかわいくて楽しい!
さほど甘くなく、おいしくいただきました。
モロッコやアルジェリアのお菓子を知って、
「手の混んだお菓子のある国の女性は、美容にも熱心かも」
などと考えます。
例えば、イギリスのお菓子は、パウンドケーキやスコーンなど、作り方もできあがりも比較的かんたん。
イギリスの美容もどちらかというとシンプルです。
北アフリカ(モロッコ、アルジェリア、チュニジアなど)やフランス、日本には凝ったお菓子がたくさんあり、美容への関心が高い人も多いような。
“こじつけ”といわれそうですが…。
モロッコお菓子を自宅で手作り
モロッコのお菓子がときどき食べたくなります。
日本ではなかなか手に入らないので、時間があるときに作ってみたりします。
モロッコお菓子はシンプルで、ミントティーはもちろん、コーヒーや紅茶、日本茶にも合いますよ!
揚げ菓子ブリワット
一番簡単なのは、ブリワット(Briouats)。
写真の手前がブリワット。
後ろが、ごま(左)とココナッツ(右)のグリバ(クッキー)です。
ブリワットは、アーモンドプードルと砂糖、バターなどが入った餡(のようなもの)を皮で三角形に包み、油で揚げ、ハチミツをかけたお菓子です。
皮は本来、包んで揚げる料理のブリックを使うのですが、春巻きの皮で代用しています。
三角形の大きさは、一口大ぐらい。
春巻きの皮を三等分して包みます。
このレシピの材料
アーモンドプードル … 100g
砂糖 … 40g
バター … 20g
シナモン … 少々
卵の黄身 … 少々
春巻きの皮(1枚を3等分に切る) … 10枚
はちみつ … 適量
作り方
- アーモンドプードル、砂糖、溶かしバター、シナモンを混ぜ、水でかたさを調節します。
- 小さじ1ぐらいずつ球状に丸め、春巻きの皮で三角形に包みます。
- 油で揚げ、温めたはちみつをかけます。
クッキー”グリバ Ghribas”
ささっと作れる、”グリバ Ghribas”と呼ばれるクッキーを焼きます。
アーモンド、ココナッツ、ゴマの3種類。
直径4㎝にも満たない一口サイズです。
モロッコではミントティーと食べますが、緑茶にもあいます。
そもそもモロッコのミントティーは、緑茶でいれるので、あうわけですね。
モロッコのアーモンドのクッキー
このレシピの材料
アーモンドプードル … 250g
ベーキングパウダー … 小さじ1/2
バター … 小さじ1/2卵 … 2個
グラニュー糖 … 125g
レモンの皮(すりおろす)… 大さじ1
作り方
- アーモンドプードル、ベーキングパウダー、溶かしたバター、卵の黄身2個と白身1個分、グラニュー糖、レモンの皮を混ぜ合わせます。
- 手に油をつけ、この生地を12個ほどに分け、クッキーの形にします(1つが大さじ1弱ほど)。
- 溶いた卵の白身にこのクッキー型の生地をくぐらせ、グラニュー糖をまぶします。
- クッキングペーパーをしいた天板に並べます。
- 180℃に予熱したオーブンで、20~25分焼きます。
モロッコのゴマのクッキー
このレシピの材料
すりごま … 250g
卵 … 1個
薄力粉 … 大さじ1/2
グラニュー糖 … 125g
ベーキングパウダー … 大さじ1/2
ジャム(イチゴなど) … 大さじ1/2
溶かしバター … 大さじ2
作り方
- すりごま、卵、薄力粉、グラニュー糖、ベーキングパウダー、ジャム、溶かしバターを混ぜ合わせます。
- 12個ほどに分け、クッキーの形にします。
- グラニュー糖をまぶし、クッキングペーパーをしいた天板に並べます。
- 180℃に予熱したオーブンで15分焼きます。
モロッコのココナッツクッキー
このレシピの材料
ココナッツファイン … 250g
スムル … 100g
グラニュー糖 … 170g
レモンの皮(すりおろし) … 半個分
卵 … 2個
植物油 … 大さじ2強
溶かしバター … 大さじ2強
ベーキングパウダー … 小さじ1
作り方
- ココナッツファイン、卵、スムル、レモンの皮、グラニュー糖、ベーキングパウダー、植物油、溶かしバターを混ぜ合わせます。
- 一口サイズのクッキーの形にします。
- クッキングペーパーをしいた天板に並べます。
- 180℃に予熱したオーブンで15分焼きます。
モロッコのマカロン
モロッコのお菓子のひとつに、マカロンがあります。
いつのまにかカラフルなこじゃれたフランス菓子が主流になりましたが、昔、マカロンといえば、地味なこげ茶色の焼き菓子だったような記憶があります。
モロッコのマカロンは、泡立てた卵白にアーモンドプードルを混ぜて焼いた、ハードタイプのクッキーで、懐かしい素朴な味です。
作り方は簡単なので、時間のあるときにぜひ!
このレシピの材料
アーモンドプードル … 200g
グラニュー糖 … 100g
卵 … 1個
ベーキングパウダー … 小さじ1/2
アーモンド … 適量
作り方
- 卵白を角が立つぐらいまで泡立てます。
- 別のボールで、アーモンドプードル、グラニュー糖、卵黄、ベーキングパウダーを混ぜ合わせます。
- 泡立てた卵白を加えて、やわらかい生地になるまで混ぜます。力を入れて練りこまないよう気をつけて。
- この生地を丸めてマカロンの形にし、アーモンドを飾ります。
- 180℃に予熱したオーブンで20分ほど焼きます。
レシピはないのですが、モロッコの手作りお菓子を2つ。
「ガゼルの角」はモロッコの代表的なお菓子。
アーモンドプードル、砂糖、バターを混ぜ合わせたペーストを、ビスケットで包んだ焼き菓子です。
外はサクサク、中はしっとり、と、2つの食感が楽しめます。
ビスケットはノーシュガーなので、甘すぎるということはありません。
形は餃子にそっくり。
ただ、本の通りやってみたのですが、きれいに仕上がらず…。
もうひとつは、モロッコ語の名前は不明ですが、フランス語では「アーモンドの巾着」。
オレンジの皮とオレンジフラワーウォーター入りのアーモンドペーストを、ブリックで包んだ焼き菓子。
焼売っぽい形といいましょうか。
これもいまひとつのできばえです。コツがあるに違いない。