太古の昔から、クレンジングとして使われてきたミルク。
今回は、肌の汚れを落とす作用で知られるバラの花びらと組み合わせた、優しい香りのクレンジングローションの作り方を紹介します。
古代エジプトや古代ローマの女性たちは、ミルクには肌を明るくする作用があると信じていました。
例えば、第5代ローマ皇帝ネロの2番目の妻ポッパエア・サビーナ(30~65年)は、肌の白さを保つために、ロバのミルクで1日7回顔を洗っていたといいます。
ロバの乳や牛乳などのミルクがクレンジングとして脚光を浴びていた理由は、ミルクに含まれる乳酸と関係があるのかもしれません。乳酸は、古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促すといわれるアルファヒドロキシ酸(AHA)の一種。
もちろん、昔の人たちはAHAという成分を知っていたわけではないのですが、実際に使いつづけることで、その効果を実感したのでしょう。
牛乳などに含まれる乳酸に強力なクレンジング効果があるという科学的研究はいまのところありません。ですが、牛乳の穏やかなピーリング作用で、肌が柔らかくなめらかな感触になると報告されています。
バラの花びらをプラスして傷んだ肌に
バラはモロッコ美容に欠かせない花。バラの花びら、ローズペタルには、たくさんの美肌効果があります。
そのひとつが、肌の汚れを除去するクレンジング作用。
バラの花びらのインフュージョン(煎剤)やローズウォーターは、毛穴の汚れを取り除き、なめらかな肌にすることで知られ、優れたふきとり化粧水になります。
穏やかに古い角質を除去する作用のある牛乳に、洗浄作用のあるバラの花びらをプラスすると、敏感肌にやさしいふきとり化粧水ができあがります。
バラの花びらを牛乳で煎じて作ったクレンジングローションは、気高い香りでクリーミー。疲れた肌と心を癒してくれます。
ローズミルククレンジングローションの材料と作り方
このレシピの材料
牛乳 … 50ml
バラの花びら(ローズレッドペタル) … 小さじ1
所要時間:30分 保存期間:5日
保存容器と用具
計量器
小鍋
茶こし
保存容器(50ml用以上) ※ガラス瓶は煮沸消毒してから使用しましょう
※ティーバッグ用の不織布に入れて抽出すると、茶こしを使わなくていいので楽です。
作り方
- 鍋に牛乳とバラの花びらを入れて、中火にかけます。
- 沸騰直前で火からおろします。
- 20分そのままにして冷まします。
- 茶こしなどでこし、保存容器にうつします。
使い方
化粧を落とした後、牛乳ローションをコットンにふくませ、ふきとるように汚れを落とします。
保存方法
冷蔵庫で5日間保存が可能です。
牛乳を使ううえでの注意点
乳糖不耐症や牛乳アレルギーがある場合は、かゆみ、発疹、じんましんなどの皮膚反応を引き起こす可能性があります。