ボリジはシリア原産のムラサキ科のハーブで、和名はルリジサ。その名の通り、瑠璃色の星形の花を咲かせる植物です。
ボリジの語源は、「汗の父」を意味するアラブ語に由来するといわれ、発汗作用があることで知られています。
ボリジは伝統医療で、血圧降下、鎮静や抗けいれんの薬草として使用されてきました。
レバノンでは、ボリジの葉を皮膚病の治療に使うそうです。
ボリジはエディブルフラワー(食用花)で、葉は天ぷらにしたり、花はサラダに添えたりするなど、料理に用いられます。ボリジの葉はハーブティーでも楽しめます。
地中海沿岸の多くの国では、葉を細かく刻んでスープやオムレツに入れたりして、ボリジを日常的に食事にとりいれています。
ボリジの花は、砂糖漬けにし、お菓子の飾りにすることもできます。
ボリジの種子から得た黄金色のオイルは、ガンマリノレン酸が多いのが特徴で、さまざまな病気の治療の有効性が報告されています。ボリジオイルは、皮膚トラブルを改善するのにも役立ちます。
ボリジの特徴
地中海沿岸が原産といわれ、ヨーロッパ、北アフリカ、小アジアで多くみられます。現在は世界中で栽培されています。
北アフリカの民族がスペインにもたらしたという文献が残っていますが、一般的には地中海地域が原産だといわれています。
野生のボリジも自生しますが、ボリジの種のオイルを生産するためにオイルを生産するために栽培もされている。
ボリジは70~100㎝の草丈になる一年草で、瑠璃色の星形の花を咲かせる植物です。細かい毛におおわれた茎に、大きな楕円形の葉と青い美しい花をつけます。
寒さに強く、湿った、草の多い、日当たりのいい土地によく育ちます。
学名:Borago officinalis L.
科名:ムラサキ科
別名:るりぢしゃ
使用部位:葉、花、茎、種の油
開花時期:5月~9月
収穫時期:6月~8月
有効成分:
ガンマリノレン酸、アルファリノレン酸
フラボノイド
ピロリジジンアルカイド
ロスマリン酸
ムシレージ(粘液質) など
ボリジの肌と髪への美容効果
ボリジは、種子から得られるオイルだけでなく、葉や花にも、ガンマリノレン酸とアルファリノレン酸を含みます。
ガンマリノレン酸は、肌や髪の乾燥を防ぎ、傷みを修復し、健やかな状態を保つといわれています。
ガンマリノレン酸をはじめ、フラボノイドやロスマリン酸といった抗酸化作用、抗炎症作用を持つ成分を含むボリジは、皮膚細胞を再生し、肌の抵抗力を強め、肌の弾力を改善する働きがあり、肌の老化を遅くする効果が期待できます。
また、リノレン酸などの脂肪酸が豊富なため、アトピーの症状を軽減するともみられています。
爪や髪の質を改善する働きもあります。
ボリジの肌と髪への使い方
ボリジは、葉と花の部分の生かドライハーブで使うことができます。
ボリジの花の生かドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
スキンケア
ボリジの葉のインフュージョン(浸剤)は、日常的なフェイスローションになります。
洗顔後につける化粧水以外にも、コットンにふくませて炎症を抑える湿布にしたり、毛穴の汚れを落とすクレンジングにしたり、いろいろな使い方ができます。
荒れた肌を癒すには、温かい湿布も有効です。
シワを軽減します。
日焼け後の肌を癒します。
ヘアケア
ガスールやクレイに加えてヘアパックにすると、頭皮を引き締め、抜け毛を予防します。
ボディケア
ボリジはセルライトを除去する効果でも知られています。
ボリジの効能
ボリジに含まれるガンマリノレン酸は、強力な抗酸化作用と抗炎症作用を持ち、多発性硬化症、糖尿病、心臓病、関節炎、湿疹、自己免疫疾患、月経善症候群(PMS)などに有効です。
ボリジの葉は気管支拡張作用があり、呼吸器の感染を防ぎ、咳を鎮め、喉のイガイガを減らすのに役立ちます。
また、ボリジの葉は血管拡張作用で知られ、血圧を下げ、血栓症を防ぐ働きがあります。
抗けいれん作用、利尿作用、腎臓機能の促進も認められています。
さらに、ボリジはストレスをやわらげ、気持ちを明るくする効果もあるとされます。
ボリジは、更年期初期症状だけでなく、更年期の症状も緩和するといわれています。性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモン)分泌の抑制作用でも知られています。
発汗作用をもち、更年期の症状であるのぼせを抑えます。