ホップの効能と使い方|美容効果のあるハーブや植物

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ホップといえば、ビールの原料としてよく知られ、そのための栽培が最も多いのですが、昔から薬用植物として利用され、最近では医療現場での使用が増加しています。

ビールの香りと苦みのもととなる黄色い樹脂は、ホップの毬花にあるルプリン腺で生成されます。

この毬花をはじめ、ホップには、治療効果があることが科学的に明らかになっています。

ホップの花粉は、紀元前3000年のイギリスの遺跡で発見され、古代エジプト時代から、ホップが薬用植物として使われていることが判明しました。

古代ローマ時代、ホップは肝臓疾患、消化器官の不調、血液をきれいにする治療に使われていました。

ローマ帝国の支配下にあったブリテン島(イギリス)で、ホップが”おいしいもの”とみなされ、ハーブティーや穀物の発酵に加えるようになり、これがビール造りに発展しました。

ホップを医療で活用したという最古の記録は、中世時代、特に11世紀の書物にみられ、アラビア人医師メスエは、ホップに抗炎症作用があると記しています。

13世紀には、アラビア人植物学者イブン・バイタールが、ホップには痛みや不快感を和らげる作用があると書いています。

14~17世紀に、ホップは発熱、脾臓疾患、排尿促進、肝臓浄化の薬として普及していきました。

伝統的にホップは穏やかな睡眠を促すと信じられ、古代の民間医療では、生のホップの毱花から作る催眠ドリンクがあったそうです。また、早く眠りにつくように、寝るときに頭の下にホップをおくという方法もとられました。

ホップの眠りの効果は科学的に実証され、欧州医薬品庁は、軽度の精神的な疲労を解消し、安眠を促す植物としてホップを分類しています。

ホップは、フェイスクリームやローション、ヘアローション、クレンジング、シャンプー、バスムース、石けんなど、、美容業界でも使用されています。

ホップの特徴

アジアで最初のホップの種が現れたといわれ、そこから北米とヨーロッパに広がりました。現在ではヨーロッパ、北米、アジアなどほぼ世界中で栽培されています。涼しく湿った土地に生息します。

ホップは雌雄異株の多年草で、約25~30年育ちつづけます。つる性のホップは、ピークのときは1日に30㎝も伸び、薄い軟毛でおおわれた長く繊細な茎は10メートルにまで達します。ぶどうに似た葉をつけます。

学名:Humulus lupulus L.
科名:クワ科
使用部位:毬花(果穂)
開花時期:7月~8月
収穫時期:8月~10月

有効成分:
フラボノイド(8-プレニルナリンゲニン、キサントフモール)
タンニン
フムロン
ルプリン
精油 など

ホップの肌と髪への美容効果

ホップは、抗菌、抗酸化作用にすぐれ、スキンケアやヘアケアに適します。

細胞を再生する働きで知られ、キメを整え、肌をなめらかにする効果が期待できます。

また、育毛を促進し、髪に輝きを与えるとされます。

湯船の湯に加えて入浴すると、リラックスできます。

ホップの肌と髪への使い方

ホップはドライハーブ、精油で使うことができます。

ホップのドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョン(浸剤)や、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。

ホップのインフュージョンは、化粧水、シャンプー後のリンス、入浴剤などになります。

ヘアケア

抜け毛を減らします。

抜け毛の悩みを解消するリンス

ボディケア

緊張をやわらげリラックスさせます。

ハーブの手作り入浴剤

ホップの効能

ホップは、抗菌、抗ウイルス 抗真菌、抗腫瘍、抗酸化、神経保護、催眠といった作用が認められています。

食欲増進、消化促進、利尿に有効です。

また、鎮痛、鎮静、リラックス、軽い催眠効果があるといわれ、興奮状態を鎮め、緊張を和らげます。

そのため、自律神経のトラブル、うつ症状および不安症、不眠症や神経症を改善します。

さらに、ホップは、体内でのエストロゲン生成を促進する働きがあり、月経前症候群や更年期に伴う諸症状を緩和するのに役立ちます。

更年期にみられる、骨粗しょう症、夜ののぼせや寝汗、生殖器の鎮痛を和げ、薄いひげを防ぐともいいます。

 

 

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