亜麻の効能と使い方|美容効果のあるハーブと植物

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Linum usitatissimum Lein Flachs flax

亜麻の歴史は古く、メソポタミア文明にさかのぼるといわれています。古代エジプトでは、広く使用されていた植物のひとつです。

茎の繊維からリネン糸が作られ、種からは亜麻仁油(フラックスシードオイル)が抽出されます。

亜麻の種は、リノール酸やα-リノレン酸といった必須脂肪酸、ムシレージ(粘液質)、食物繊維などを含み、昔から民間医療に使われてきました。

亜麻は、コスメ製品だけでなく、ヘアケアやボディケア(石けん、シャンプー、クリーム、ローション、入浴剤など)にも配合されています。

亜麻の特徴

ヨーロッパとアジアの温暖な地域が原産といわれていますが、現在では、インド、ロシア、アルゼンチン、アメリカ、フランス、モロッコなど多くの国で栽培されています。起伏のある土地が適した植物です。

亜麻は、40~70㎝の高さになる一年草の植物です。茎は円筒形で細く柔らかくまっすぐ伸び、互生する細い針状の小さな葉をたくさんつけます。

茎の先端に、5枚の花弁からなる、スカイブルーもしくは紫がかった青色の花が、葉のわきにまとまって咲きます。花はやがてボール状の実になります。

学名:Linum usitatissimum L.
科名:アマ科
別名:フラックス
使用部位:種子
開花時期:5月~6月
収穫時期:6月~7月

有効成分:
オメガ3脂肪酸
リグナン
リノレン酸
リノール酸
ムシレージ(粘液質) など

亜麻の肌と髪への美容効果

亜麻の種や亜麻仁油は、食べるだけでなく、肌や髪につけても美容効果があります。

亜麻の種は、ムシレージ(粘質)と必須脂肪酸が豊富で、すぐれた抗炎症作用で知られています。

亜麻仁油は、古代ギリシャ時代から皮膚の疾患を改善するのに用いられてきました。

亜麻仁油に多く含まれるリノレン酸は、乾燥肌や肌荒れに有効な成分といわれています。

あらゆる種類の肌の荒れ、炎症、やけどといった肌トラブルを鎮める働きで知られ、なめらかな肌をよみがえらせます。

また、体内の老廃物を除去して新陳代謝を正常化し、皮膚細胞再生する働きがあることでも知られています。

保湿の効果が非常に高く、肌の古い角質を除去し、皮膚を保護するのに役立ちます。

オイリー肌やニキビ肌にも向いており、ニキビには、亜麻仁油(アマニオイル)を就寝前に毎晩つけるだけで、効果が期待できます。

亜麻仁油は、マッサージにとても適しています。

ただし、亜麻仁油は酸化しやすいため、酸素に極力触れないようにし、高温多湿を避けた冷暗所や冷蔵庫に保存しましょう。開封後、半年以内には使い切ることが望まれます。

亜麻仁油は温めると有毒な成分が発生するといわれています。食べるときはそのまま、肌に使用する場合も、加熱しない方法で使います。

亜麻の肌と髪への使い方

亜麻は、種子の粉末、種子から得た亜麻仁油の形で使うことができます。

古い角質と毛穴の汚れを取り除きます。

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亜麻の効能

亜麻の種は、昔から緩下剤として使用され、過敏性腸症候群や腸炎といった腸のトラブルに有効です。

食物繊維を含むため、腸の蠕動運動を促進し、腸内細菌を増やす働きがあるといわれ、便秘の解消や腸内環境の改善に役立ちます。

亜麻の種や亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸は、血中の脂肪やコレステロール値を下げる働きがあるといわれ、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞などの心疾患や、脳梗塞などのリスクを軽減することにつながります。

α-リノレン酸はまた、アレルギーといった炎症を抑える作用があるといわれています。

亜麻仁油に含まれる、女性ホルモンのエストラゲンに似た作用をもつ植物性リグナンは、乳がんや子宮がんを予防するという報告もあり、更年期のホルモンバランス調整にも有効といわれています。

亜麻は、更年期ののぼせ、精神的トラブルを改善するのに役立ちます。

 

 

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