没薬(ミルラ)の効能と使い方|美容効果のハーブと植物

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没薬は、カンラン科の樹木コミフォラ・ミルラの樹皮から得られる、スモーキーでスパイシーな印象的な香りの樹脂です。

アラビア半島が原産で、「ミルラ」と呼ばれ、この名はアラビア語の「苦い」を意味する「murr」に由来しています。実際、枝の樹皮からにじみ出る樹脂はかなり苦い味がします。

キリスト誕生の際、東方からの3人の賢者が供物として持参したのは、アラブの高級香料の乳香と没薬、そしてもうひとつは黄金。

乳香や没薬は、黄金と同じぐらい価値の高い香りでした。

コミフォラ・ミルラの樹脂は、黄褐色か赤褐色で、乳香よりも濃い色をしています。

没薬の歴史は紀元前にさかのぼり、古代エジプトではミイラにする際に防腐剤として用いていました。

当時から薬効があると信じられ、傷、痛み、関節炎、寄生虫感染、肥満、消化器系の病気の治療にも使われてきました。エジプト人は没薬で軟膏を作り、特に浸出性の湿疹につけていたそうです。

古代ローマ、古代ギリシャ、中国でも伝統医療で重要な植物とみなされていて、その効果と使い方が文献に残っています。

中国では、梅毒、ハンセン病、リュウマチの治療に重要な生薬としてみなされおり、ソマリアとエチオピアの伝統医療では、胃の痛みの治療薬として使われています。

没薬から抽出した精油は、化粧品、アロマテラピー、香水に使われます。

没薬の特徴

没薬はコミフォラ・ミルラの樹皮から得られる樹脂で、この木はアラビアが原産です。

アラビア半島の南部、アフリカの北東部(主にソマリア)、ケニア北東部で育ちます。

コミフォラ・ミルラは、荒くて棘のある枝をもつカンラン科の低木です。

学名:Commiphora myrrha
科名:カンラン科
使用部位:樹脂
別名:ミルラ

有効成分:
精油(テルペノイド、テルペン など)
ジテルペノイド
トリペルペノイド
ステロイド

没薬の肌と髪への美容効果

没薬は、傷の治しを早くする瘢痕形成作用があり、スキンケアにも適しています。

皮膚を保護して組織の変質を食い止め、健やかな肌を保つのに役立ちます。

抗酸化作用を持つ没薬は、肌の老化を遅くするのに有効です。

殺菌作用にすぐれ、肌と髪、頭皮の汚れを落とし、皮膚の細菌感染を防ぎます。

没薬の効能

没薬は伝統的に、傷、口内炎、痛み、骨折、胃の病気、微生物感染症、炎症性疾患の治療に使われてきました。

現在、抗炎症、抗酸化、抗菌、心血管と肝臓の保護作用などがあるという研究結果が報告されています。

また、没薬には気持ちを明るく高揚させる働きがあり、やる気を失って無気力なときに有効です。

 

 

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