セントーリーは、多くの国で薬用植物として知られ、消化不良、食欲不振、尿路感染症など、伝統医学でさまざまな病気の治療に使用されています。
属名の「ケンタウリウム」という名前は、ギリシャ神話に登場する、半分人間で半分馬だったケンタウロスに由来しています。薬草学者のケンタウロスのケイロンが、毒矢の傷を治すためにこの植物を使ったといわれています。
セントーリーが最初に薬用植物として使用された記録は、紀元前5世紀のヒポクラテスの時代まで遡ることができます。古代ローマ時代の植物学者ディオスコリデスは、下剤、通経剤、目や傷の治癒薬として、セントーリーを推奨しました。
セントーリーはハーブティーで飲まれていますが、強い苦みが特徴です。
セントーリーの特徴
ヨーロッパとアジアが原産で、現在では、モロッコ、アルジェリア、イタリア、スペイン、ポルトガル、バルカンの国々など、世界中の国でみられます。乾燥した地域に特によく育ちます。
セントーリーは、高さ20~40㎝の植物で、楕円形の葉を根元に薔薇型つけます。上部の葉は根元の葉より細く、花は鮮やかなピンク色で、小枝の先にまとまって咲きます。
学名:Centaurium erytraesa Rafn.
科名:リンドウ科
和名:ベニバナセンブリ
使用部位:先端の花の部分
開花時期:5月~7月
収穫時期:7月~8月
有効成分:
キサントノイド
テルペノイド
フラボノイド
フェノール酸
セントーリーの肌と髪への美容効果
セントーリーは、細胞の損傷を治し、癒着する皮膚保護作用で知られています。
そのため、皮膚の修復や保湿用のクリームといったスキンケア製品やヘアケア製品などに配合されています。
特に敏感肌に向いていて、荒れた肌を癒し、小さな傷を修復する効果が期待できます。
ヘアケアにも適し、頭皮を引き締め、抜け毛を防ぎ、髪の毛に弾力を与えます。
セントーリーの肌と髪への使い方
セントーリーは、花の部分の生かドライハーブで使うことができます。
セントーリーの花の生かドライハーブは、ハーブティーとして飲んだり、熱湯で煎じたインフュージョンや、オイルに漬けたインフューズドオイルを肌や髪につけたりして、使うことができます。
ヘアケア
頭皮を引き締めて抜け毛を防ぎます。
セントーリーの効能
セントーリーは、抗菌、抗真菌、抗酸化、抗がん、抗糖尿病、抗炎症、殺虫、利尿、肝臓保護、胆汁分泌促進、神経保護など、数多くの作用が科学的に認められています。
胃の不調に有効なハーブで、消化不良や食欲不振を改善します。
血圧を下げ、血栓の生成を防ぎ、脳卒中のリスクを軽減します。
発熱や鼻炎にも役立ち、尿路感染症、痔の治療にも使われます。