5月から6月にかけて咲くアヤメは、日本人にとってもおなじみの花ですね。
青紫のすっと伸びた姿に、初夏の訪れを感じさせてくれます。
ドイツアヤメは、英語でアイリスといい、ギリシャ語のイリスは「虹」を意味し、ギリシャ神話に登場する「虹の女神」イリスに由来します。
さまざまな地域で”神聖な花”として愛されてきたアイリス。古代エジプトでは、知恵と勇気の象徴として崇められていました。
モロッコは根茎オリスルートの産地として知られています。
根茎を5年ほど熟成すると、スミレの繊細な香りに似た精油が抽出されます。
このアイリスの香料は、古代ギリシャ時代から愛用されてきたそうです。
アイリスの特徴
中央ヨーロッパ、地中海沿岸、西アジア、北アフリカが原産といわれています。
アイリスは地下に根茎をつける多年草です。剣形の葉が根生し、茎に跨状に互生し、1つ、もしくは多数の花をつけます。
学名:Iris germanica
科名:アヤメ科
使用部位:根茎
開花時期:5~6月
収穫時期:秋
有効成分:
イリス根エキス
フラボノイド
イソフラボン
アイリスの美容効果
アイリスの根茎オリスルートは、保湿作用に優れ、皮膚の乾燥を防ぎ、潤いのある若々しい肌にするといわれています。
特に敏感肌に適し、皮膚の炎症を鎮める働きで知られています。
また、オリスルートはくすみを取る効果もあるといわれ、モロッコでは、明るい透明感のある肌作りを目指して、オリスルートをスキンケアに利用するといいます。
数年前の研究で、オリスルートから抽出したアイリスの精油に、メラニン生成抑制効果があるのが発見されました。
粉末にしたオリスルートパウダーは、白く美しい歯を保つ、歯磨き粉としても用いられます。
ただし、日本で市販されているオリスルートパウダーは主にポプリの保留剤用で、手作りコスメには適さないものが多いので、注意しましょう。
アイリスの効能
アイリスは数種類ありますが、ジャーマン・アイリスの根茎オリスルートは、昔から香料や医薬品として用いられてきました。
オリスルートには、吐き気や咳などを抑える働きがあるといわれています。