ターメリックは和名のウコン(鬱金)で、根茎を乾燥させて細かく砕いた生薬は、日本でもよく知られています。
学名のクルクマはアラビア語の「黄色」が語源とされ、根茎が黄色かオレンジ色であることからきています。
5000年の歴史のあるインド伝統医学アーユルヴェーダで使われはじめたといわれ、中国漢方でもウコンを用いてきました。
ターメリックは古代、さまざまな器官の炎症、肝臓と消化器官のトラブル、創傷の治療薬でした。
19世紀に化学的研究がはじまり、1970年代の研究で、根茎に含まれるクルクミンに多くの薬効があることが明らかになりました。
ターメリックは、化粧品業界でも注目が高まり、シャンプー、美容オイル、ファンデーション、パック、リップバーム、乳液、ジェルなどさまざまな製品に配合されています。
ターメリックはスパイスとして料理によく使われます。
クルクミンは黄色の染料にもなり、カレーなどの色素に利用される他、古くから布の染料としても使われてきました。ウコンで染めた布は虫がつきにくいといわれています。
ターメリックの特徴
アジア、特に、熱帯およびモンスーン気候のインドが原産といわれています。よく日が当たり、水はけのいい肥沃な土壌に育ちます。
地下に肥大した根茎をつける多年草です。ショウガに似ていて、茎ははほとんどなく、幅7~8センチ程の先がとがった長楕円形の葉をつけ、緑白色の苞に包まれた白色の花が咲きます。
学名:Curcuma longa
科名:ショウガ科
使用部位:根茎
開花時期:8月~11月
収穫時期:秋
有効成分:
クルクミン
シネオール
ミネラル(鉄、カルシウム、マグネシウム)
ターメリックの肌と髪への美容効果
ターメリックに含まれるクルクミンには強力な抗酸化作用があり、大気汚染や紫外線から肌を守り、老化を遅らせ、美肌を保つ効果が期待できます。
抗炎症作用にすぐれ、皮膚のトラブルを改善します。
抗菌作用と抗感染作用もあり、ニキビや吹き出物を軽減するのに役立ちます。
ターメリックにはデトックス効果もあるといわれています。
また、ターメリックの粉末をフェイスパウダーとしてつけると、光り輝く顔色に仕上がります。
ターメリックの肌と髪への使い方
ターメリックはパックにして使うことができます。はちみつやヨーグルト、ローズウォーターなどを混ぜてパックを作ります。
スキンケア
ニキビを改善します。
ターメリックの効能
ターメリックに含まれるクルクミンは、肝臓の働きを強化し、胆のうの機能も促進する働きがあるといわれています。
そのため、消化不良を改善し、胃痛を鎮めるなど、胃を保護するのに役立ちます。
また、悪玉コレステロールを低下させる作用、抗血栓作用があります。
さらに、アルツハイマー病の予防やうつ病の軽減にもなるのではないかと研究がつづけられています。
ターメリックは水腫や炎症といった眼のトラブルにも有効で、ターメリックの煎剤(インフュージョン)での洗浄や湿布といった方法が用いられます。