シュガーワックス(キャラメル脱毛)は、クレオパトラも愛用したという脱毛剤です。
砂糖かはちみつをベースにしたワックスの脱毛は、古代エジプト時代にすでに行われていました。
キャラメル脱毛は、『千一夜物語』にも登場します。
第32夜の「アニス・アル・ジャリスとアリ・ヌールの物語」です。
王から、「美しいだけでなく、知性的で性格のいい、世界にまたとないような若い女奴隷(←この表現は何ですが)を連れてくるように」と命を受けた大臣は、アニス・アル・ジャリスと呼ばれる理想的な乙女を探し当てました。
大臣は、彼女を自分の御殿に連れて帰り、ゆっくり休息をとらせてから、王に会せようと考えます。
そして、邸宅のハマムで、アニス・アル・ジャリスは格別なお手入れをしてもらいます。
手足と髪をきれいに洗い、マッサージをほどこした後、キャラメル状にした砂糖の練り物で丁寧に脱毛し、ムスクで香りづけした液体で髪をしなやかにし、ヘナ(ヘンナ)で手足の指の爪を染め……
このように、何世紀にもわたって、アラブ地方の女性たちは、キャラメルの脱毛剤を受け継いできました。
現在でも、モロッコのハマムには、シュガーワックス脱毛のエスティティシャンがいます。
砂糖やレモンと材料がシンプルで、肌に優しいキャラメルを使った方法は、自然派志向の女性たちの間で人気です。
フランスでは「オリエンタル脱毛」と呼ばれ、専門の脱毛サロンもあります。
シュガーワックス脱毛剤は、手軽に手作りでき、自宅でも試すことができますよ!
甘いキャラメルの香りに包まれてのお手入れは、ハッピーな気分になります。
ぜひお試しを!
シュガーワックスの作り方
このレシピの材料
白砂糖 … 1/2カップ
水 … 1/4カップ
はちみつ … 1/4カップ
レモン … 1/2個
※きび砂糖などは飴状になりません
作り方
1. レモンを絞り、レモン汁を用意します。
2. 水、砂糖、ハチミツ、レモン汁を鍋に入れ、弱めの中火で温めます。
3. 5分ほどすると、ブツブツと泡が出てきます。
4. さらに煮詰めると、表面が泡状になり、あめ色に変わってきます。
5. 飴色になり、はちみつほどのとろみが出てきたら、火を止めます。
6. 熱いまま、ガラスの瓶に入れて冷まします。
鍋を火からおろすタイミングが重要です。
煮詰めすぎると、カチカチの飴になってしまうので注意して。
水が入ったコップを鍋の横に用意しておき、水の中にキャラメルをたらし、硬さを確認しましょう。
水あめ状にかたまるのが理想的です。
使い方
できあがったキャラメルは、ワックスの要領で使います。
手のひらでボール状に丸め、根毛の流れにそって皮膚に伸ばし、逆の方向に引っ張りながら脱毛します。
この方法は難しいので、リボン状に切った木綿生地を使いましょう。
皮膚に伸ばしたキャラメルの上に、生地をのせてくっつけ、根毛に逆らうように生地を勢いよくはがします。